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友人が少ない人は気を付けろ!リファラル採用の危険性

リファラル採用が盛んになってきたことで、各社が熱を入れてリファラル採用に取り組みはじめている。リファラルとは一言でいえば紹介だ。この採用がはらむ危険性について論じたい。

リファラル採用とは

リファラル採用とは、在籍する社員が、友人知人を自社に紹介する仕組みだ。米国では進んでいる採用手法の1つである。日本では、企業が候補者にスカウトを送るダイレクトリクルーティングとならんで台頭しつつある採用手法の1つとなってきている。

現在、リクルート、メルカリ、サイバーエージェントといった企業はリファラル採用に積極的に取り組んでいる。会社によってはほぼリファラル採用という会社もある。

表面上にはでていないものの、超有名外資系企業も社員紹介に対して、1人入社したら~万円払うという形で周知している。外資系なのでお金はインセンティブにならないと思われがちだが、若手だと紹介によって入る報奨金が臨時収入としておいしいというのでインセンティブになっている。外資系のコンサル、IT、メーカーでは紹介料が入ってきて積極的だ。投資銀行ではそのような制度は聞いたことがない。

 現在、リファラル採用を積極的に行っている企業は、どちらかといえばベンチャー企業が多い。組織づくりの一環として戦略的にリファラル採用の導入を行っている。

リファラル採用のメリット

1.エージェントフィーがかからなくなる

エージェントフィーは1人あたり年収の30%をエージェントに支払わなければならない。現在のベンチャー企業は30%を超える企業が多数あるので、年収600万円であれば、200万円はエージェントに支払っている。年間10人採用で2000万円エージェントに支払う。これがなくなるだけでも会社としては採用費が節減でき、その分既存人材への投資にあてることができる。

これは当然のメリットであるが、このエージェントフィー削減目的で行うリファラル採用はほとんどうまくいかない。とにかく紹介しろよ!ではうまくいかない。

2.優秀な人が受けにくる確率が高い

転職エージェントには、さして優秀でない人が相談にくる。エージェントによっては、うまくいなして、「いい案件あれば紹介します」くらいで終わらせるのだが、目の前の売上に必死な転職エージェントは違う。

とにかく必死に今相談に来た候補者をどこかに押し込もうとする。そのためあまり優秀でないと思っても、どこか採用してくれそうな企業にとりあえず紹介するのだ。

そうして、企業側は大して実力のない人と面接をして経営陣が時間を無駄にしてしまう。加えて優秀でなさそうな人を紹介したエージェントの評価はさがる。

だが、世の中にはたくさん企業があるので、一つくらい紹介先がなくなっても転職エージェントは困らない。この負の連鎖はずっと続いてしまう。

3.カルチャーフィットしやすい

すでに働いて会社のカルチャーが分かっている人が紹介するため、信頼がおける。エージェントではわかりにくい部分がカルチャーなのだ。ベンチャー企業ではよくあるのが、実力はあるのにも関わらず社内のカルチャーにマッチしないために活躍できずに早々に会社を去ってしまうことだ。

カルチャーというとすごくふわっとしていてわかりにくいのであるが、上長との承認の仕方、時間への意識、上下関係といったなんとなくで感じているものを精査したうえで紹介してくれるのがリファラル採用だ。

最も見えにくい人間的な合う合わないをフィルタリングしてくれる点においてリファラル採用というのは素晴らしい。 

リファラルのメリットはここにあると思っている。

4.辞めにくい

3とリンクする部分もあるのだが、不満がでても元々の友人がいるので不満の相談や対策法の提示が早期に行われ、辞めにくくなる。多数の企業でのデータがあるわけではないが、リファラル採用をおしすすめた企業では実際に離職率がさがっている。

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リファラル採用のデメリット

1.同じような人しか集まらなくなる

類は友を呼ぶだ。もちろんすでに活躍している社員の紹介なので優秀な人がくるのだが組織の中が金太郎飴になってしまい、外部から幹部を呼んで、その幹部がフィットしなくなるというパターンもある。

2.優秀でなかった場合、クビにしにくい

たまにではあるが、優秀でない人は入ってくる。紹介という先入観もあるのだが、あまりフィルタリングをかけずに採用してしまい、その後うまくいかない事例もある。活躍できない人を冷遇すると、もともと紹介してくれた社員はよく思わず、結果としてリファラル採用が進まなくなる。

3.リファラル外の社員から少なからず不満がでる

リファラルで入ってくる人がいると、すでにいる人と仲がいいので、すでにいる人からすると良く思われない可能性がある。例えば、飲み会に自分だけ誘われなかったというだけで、不公平感を感じる人もいるのだ。思っている以上に敏感になっている社員もいることを覚えておこう。

候補者側目線でリファラルを考える 

いろいろ述べたが、以上が会社目線での採用だ。では、候補者側目線で考えてみよう。怖いのが、友達がいないと転職できない時代がきてしまう。総合商社の人でありがちなのが、寮に入り、いつも同じ会社で同じ寮の人としか交流がなくなる。大学時代の友達とすら交流が遠くなり、「俺ら勝ち組」感を出して合コンに繰り出ている。

個人的な感想だが商社マンと合コンにいくとなぜか仕事の話になりがちで女性が退屈しているのを見かける。商社マンの場合、社内人脈は築かれるが、社外人脈がなくなる。つまらない社会人向けの本に書いているが、社外で人脈を作ろうというのはあながち間違っていない。転職で困ったときに助けてくれるのは社外の人間であることが多い。

社外に転職で役立つ人脈がなければ、転職できない時代がきてしまうのだ。もちろん転職エージェントやダイレクトリクルーティングが消えることは我々が生きている間には起こらないだろうが、リファラルがメジャーになっていくことは確かだ。

そのため、社外人脈は絶対に作っておいたほうがいい

社外人脈の作り方

イベントで登壇するのがいい。イベントで登壇したら、見に来てくれた方が向こうから声をかけてくれるのでおすすめする。イベントは大小や権威を問わずに出てみるといい。だが、人脈がなければイベントに登壇することもだいだろう。

その場合、イベントを見に行こう。最近はワークショップ型のも多いため自分と興味のある人と気が合えばすぐに人脈ができていく。あとは発信が大事だ。ブログなりtwitterなり、facebookなり発信していると必ず声がかかる。

専門領域がないと思っている人も現在仕事で取り組んでいることのなんでもいいからその領域で発信してみよう。最低でも1人はあなたの発信に引っかかってくる。現代のネットの発信力はあなどってはいけない。 

友人が少ないというのはこれからの社会において危険なシグナルの1つとなってくる。1度会ったことあるというつながりくらいでいいのだ。

それでも怖い場合

現在、リファラルができる人脈がない場合の解決策は、転職サイトだ。幸運なことに、人材会社や企業から勝手にメッセージがきて合うことができる。転職の相談であってもその後の飲み友達に発展することは本当によくある。その場では転職というビジネスにならなくても人間の出会いとして良い機会になる場合があるので転職サイトを使ってほしい。個人的には、まずイベント等にいってほしいが。

転職サイト/エージェントサービスを掲載しておく。ビズリーチ経由で会った人と一生のキャリア相談相手が見つかることがあるのでぜひ活用してほしい。選考という感じで身構えなくてもいいから軽い気持ちで使ってほしい。

1.BIZREACH(ビズリーチ)

2.DODA

3.転職エージェントのパソナキャリア

実は転職サイトを運営しているビズリーチは、リファラル採用がうまくいっている企業の1つだ。ビズリーチ上でも採用をしているが、積極的に社員に紹介してもらい規模を大きくしてきた。DRとリファラルの成功企業だろう。

今日は以上だ。