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アクセンチュア戦略部門内定者が語る就活戦略「質問から相手の意図を読み取って回答せよ」

2019卒も戦略コンサルを中心に内定がでそろった。今回、いち早く内定を獲得した学生への取材に成功した。2020年卒以降の方でコンサル志望の方は最新のコンサル就活事情をぜひご覧になってほしい。

コンサルに向けた就職活動の背景

-ご経歴を教えてください。
アクセンチュアの戦略部門に内定している19卒です。

大学入学後はサークル活動をしながらも、漠然と何かをやらなければということで資格の勉強をのんびりとやっていました。しばらく勉強をしていく中で、真面目さが最大限に要求される難関資格試験の勉強への適性や、資格取得後の業務内容等々を踏まえて就職活動に切り替えました。

-なぜコンサルを志望したのでしょうか。

資格試験の勉強をしていく過程で、コンサルティングファームの存在を知ることになりました。当時は漠然と企業の課題解決をする程度のイメージしかありませんでしたが、優秀な人が集まっている印象はありました。

 

コンサルティングファームというと、まず名前がかっこよく、前述の優秀な人が集まっているイメージとも相まって、就活初期の様々な業界を見ていく段階から非常に興味をそそられる部類でした。

 

その後大学3年生の5月に就活をなんとなく開始しました。当初はコンサルに限らず、多くの会社の名前も知らなかった状況で、アクセンチュアという会社も知らなかったように記憶しています。

-大学3年の5月以降の就職活動の具体的なスケジュールを教えてください。

直前まで資格試験の勉強に専念していたので、就職活動の情報を全く集めていなかったのと、先輩のつて等もほぼなかったのですが、なんとなく夏のインターンというものが、就職活動において重要だろうということだけは知っていました。

 

そういった経緯もあり、3年の5月末頃、既に周りの人たちは就職活動を始めているという風に勘違いをしていました。
周囲よりも遅れていると勝手に感じ、危機感からとりあえずブックオフに行き、就活の流れを学ぶ本でざっくりと就活の全体感を把握しました。同時期に各種就活サイトにも登録しました。

 

就活サイト経由で何回か適当な合同説明会に参加し、徐々に就活体制へと入っていきました。コンサルティング業界をメインには考えていましたが、3年生の夏休み前は広告や金融業界、デベロッパー等幅広く見ていました。

-就職活動は大学の友人としていたのでしょうか。

基本的に就職活動は1人でしていました。周囲の友人も意識が高い人は特におらず、友人と就職活動の話をすることもほとんどありませんでした。就活後半になり、コンサルや投資銀行を受けるような知り合いができてからは、一緒にある程度の情報交換をするような友人がいるにはいました。

受けた企業について

-エントリーシート(ES)はいつごろから提出したのでしょうか。

ESの提出は6月~7月にかけて行いました。

-何社くらい出したのでしょうか。

外資日系、大企業ベンチャー問わずに、気になった企業を25~30社程度エントリーして、ESも20社ほど提出しました。選考もESを提出した企業はほとんど受けたので、夏から冬までトータルすると20社ほどですね。ただし、夏インターンではボストンコンサルティンググループ(BCG)やベインアンドカンパニーといった所謂トップファームにはESを出しませんでした。

-コンサルティングファームの中でもBCGやベインは人気ですが、受けなかったのはなぜでしょうか。
所謂トップの戦略ファームは東大の理系院生の巣窟というイメージで、自分が受かるものだと思っていませんでした。また、就活開始時期が遅かったこともあり、無対策でそれらの企業に応募する意味を感じなかった点も大きいです。

-具体的に受けた企業を教えてください。

コンサルティングファームでは夏にA.T.カーニー、PwC Strategy&、アクセンチュア戦略、デロイトトーマツコンサルティング、PwC、ドリームインキュベータ(DI)、野村総合研究所(NRI)、ベイカレントコンサルティング、アビームコンサルティング、Big4系の監査法人や税理士法人まで非常に幅広く受けました。

 

コンサル以外だと、広告代理店や三菱、三井の不動産、総合商社、リクルート、野村證券、有名ベンチャー等を受けていました。今思い返すと、なかなか贅沢な組み合わせだったなとは思います。

秋選考ではある程度自分に自信も付いてきたので、マッキンゼーアンドカンパニーやボストンコンサルティンググループ(BCG)にも応募しました。

-インターンは何社ほど参加しましたか?


複数日にわたって開催されて、かつ選考につながるようなインターンシップは5社ほどですね。1dayで説明会に近いようなものも5社ほどです。せっかくの新卒就活の機会ですし、なるべく色んな会社に脚を運ぶよう意識はしていました。

-選考で落ちた会社はありましたか?

全然ありました。グループ系の選考(グループワークやグループディスカッション、グループ面接等)はほとんど通ったのですが、その後の面接選考で、特に日系企業からお祈りの嵐を喰らいました。

 

原因を自分なりに分析してみると、大学時代を自堕落に過ごしていて、特に話せるような打ち込んだ経験がなかったからだと考えています。

大学3年の6月から7月に選考を受けて、面接に落ちていく中で、頑張ったことをひたすら聞かれる多くの日系企業から内定をもらうのは、1年後の本選考の際も厳しいのではないかと自分なりに感じました。

 

今では、半年程度の時間があれば、所謂ガクチカを作るのは簡単だと思いますが、当時は無理だと思っていたので、ある種の危機感を感じたことを覚えています。

そこで、コンサルティングファームの面接が基本的にはケース主体で、且つ頑張ったことをあまり聞かれないのと、コンサルの内定を持っていれば日系の就活にもある程度有利だということを知り、とりあえず日系の本選考の時期までは、コンサル業界メインに就活の舵を切っていく形になりました。

行ったコンサル対策について

-コンサルティング業界はES以上に筆記試験が難しいと思いますがいかがでしょうか。

中学受験の勉強は比較的出来る方だったので、筆記試験はなんだかんだ大丈夫だと思っていたのですが、さすがに戦略コンサルの筆記試験をノー勉でいくと痛い目に合いますね。A.T.カーニーやPwC Strategy&は落ちてしまいました。

 

選考を受けた当時は、総合系と戦略系の違いすらよく分かっていなかったので、会社毎の筆記試験の難易度もあまり知りませんでした。


-グループディスカッションやケース面接対策はしましたか。
6月頃に、各種就活支援団体が開催している、グループディスカッション講座などに参加しました。物事を構造化する考え方などを体系的に勉強する事ができ、参考になりました。

 

また、ある就活支援団体の講師をしてくれた方がアクセンチュア戦略出身で、非常に優秀でした。就活をする中で、何人かアクセンチュア出身の方々にお会いしましたが、総じてアクセンチュアには良い印象を持っています。

7月末までには参加するインターンもだいたい決まり、夏休みに突入しました。

 

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インターンから最終面接まで

-インターンが始まってどうでしたか。

インターンはグループディスカッションの延長線上だと思っていたので、特に対策をしたわけでもなく普段通りに努めました。

私はあまり就活偏差値といった類のものを気にしない方ではありますが、やはりいる学生の質という点においても、ああいった指標は少なからず充てになるなあといった印象でした。

-インターンで意識していたことはありましたか。
グループ内でどういった役割を果たすかについては、常に考えていました。

他のメンバーが前のめりで発言する感じだったら、自分は積極的に発言してアイデアを出すというよりも、グループの道筋を裏で作っていくといった方向で価値を出そうとしました。

よく使われる言葉でいうと、俯瞰的に物事を見てグループの議論を推進する役割ですね。

-アクセンチュアのインターンはどうでしたか。

アクセンチュアのインターンはメンターがしっかりとついていたので、事細かに一挙手一投足を見られている様子でした。なので、その人の素を見ることができますし、やられている側はきついですが、非常に良い選考方法だと思います。

 

選考の過程でフィードバックを受けましたが、自分が思っていた強み、また自分がアピールしたかった強みが完全に一致していたので、うまくグループ内で立ち振る舞うことができたという実感がありました。

また、改善点も指摘されました。俯瞰する役割をしていたのですが、自分から意見をだす力が相対的に弱いと感じることがあるということを言われました。

 

そこからは積極性も意識するようになりました。きちんとフィードバックをもらえるので選考に関係なくインターンに参加して良かったです。

インターンの時には最終面接に呼ぶ話もその場でされました。

-インターンから最終面接に呼ばれるのはどれくらいの割合なのでしょうか。

割合は分かりません。自分の計算では、入社承諾を2.30人として、内定を出すのが50人くらいと仮定。また、インターンは30人×4タームだったので、120人中の50人に入れば良いだろうと考えていました。インターンのグループの中では、トップクラスの力を出せたという実感があったので、内定には近づいただろうなという感触でした。

-夏休み以降はどのような過ごし方をしていたのでしょうか。
夏休み以降はOB訪問や、たまたまネットで検索していてみつけたこのキャリアブログを読んでいました。インターンから最終面接までは時間があったので色々とやっていました。その後、少し時間が空いて最終面接がありました。

-OB訪問をされていたということですが、具体的にどのようなことを聞いていましたか。

一般的な日系のOB訪問にありがちな、OB訪問と称して評価をされる感じではなかったので、自分の知りたいことを好き勝手聞いていました。

具体的には業務内容から、日々の出社退社時間、勤務地、給料まで幅広く聞きました。特に入社後にどういった案件を行い、どういったスキルが身につくのかといった点は気になっていたので、深掘りして教えて頂きました。

 

少し驚いたのは給料で、最近給与形態を上げてきていて、所謂トップファームとほぼ変わらない水準でした。社風等も鑑みて、他のファームを秋以降に受けるのはもういいかなと思ったのも事実です。結局、夏のインターンを終えて、もしかしたらマッキンゼーをはじめ、今まで視野に入っていなかった戦略ファームも、可能性を少し感じたので受けるだけ受けては見ましたが。

-実際受けてみてどうでしたか。

受けている人間のレベルが違うなと感じました。全体的にトップファームは、いる人間の優秀さが平均的に高かったように記憶しています。アクセンチュアも戦略部門に内定する人は総じて優秀なのですが、選考過程にいた人の優秀さはやはりレベルが違う印象です。単純に夏と秋という時期の違いで、就活生が全体的に成長した可能性もありますが。

 

マッキンゼーやBCGを受けている人たちは、受けている段階で非常に優秀な人達ばかりでした。よく就活サイトのインタビューに出てくる、壮大な夢や志を抱いているような人が多い印象でした。恥ずかしながら、同じ20数年間を生きてきて、こんなに人間としての差が出るものなのかと痛感されられた人もいます。

アクセンチュアに内定

-最終面接はどのようなものでしたか。

マネージングディレクター(MD)との雑談のような面接でした。ただし、話していて完全な雑談といった風には全く感じませんでした。MDと話すので頭を回転させる必要がありました。ケースではないですけど、ミニケースのような感じで、最新の企業の動向やトレンドについての意見を言う感じでした。

 

加えて、英語で自己紹介や志望動機を求められました。私は海外経験がありませんが、あらかじめ英語の志望動機を考えていたので、スラスラ言ったら納得してくれました。

-英語の志望動機を準備していたのですか。

インターンのグループが同じで、先に最終面接を受けた人から英語で自己紹介をしたという情報を得ていました。そのため英語で志望動機くらいは聞かれる可能性があるだろうと予想していました。就活サイトの情報にもいくつか英語面接についての言及があったので、準備しました。

 

具体的な準備については、帰国子女ではなかったので、帰国子女の友達に日本語で用意した文章を訳してもらい、暗記するといった形でした。

 

-アクセンチュアに内定して就職活動を終えてどういう感触でしょうか。

アクセンチュアは受けてから、内定を得て入社承諾するまでの過程で第一志望になったので、納得感をもち就職活動を終えることが出来ました。

 

また、比較的真面目で落ち着いた人が多いコンサルティング業界において、アクセンチュアは社風が明るく活発で、なんとなく自分に向いている会社だなとも思いました。

コンサルにおける面接

-コンサル就活ということで、ケース面接についてお聞きしたいのですが、落ちたケース面接のときは何が問題だったのでしょうか?

私は特にフェルミ推定の勉強をしたことがなく、慣れていなさもあってかマッキンゼーのフェルミ推定ではミスをしてしまいました。単純な計算ミスではなく、条件に漏れがあり計算結果に差が出てしまいました。

 

私はその時点で、ほぼ記念受験のような形で臨んだので、少し残念といった程度でしたが、やはりコンサルに入りたい人はある程度対策することをオススメします。

 

9~10月くらいから就活対策をしているコミュニティに関わる機会が増えたのですが、マッキンゼーやBCGは過去問を集めて、鬼のように対策をしている人達がいたので、そこで就活対策における差というものを始めて実感しました。

就活は情報戦の側面も非常に強いので、就活中の情報の差は内定にも大きな影響を及ぼすと思います。

-変わった質問はありましたか。

幼少期から自分の人生を振り返ってくださいという面接がベイカレントコンサルティングでありました。それまで自己分析をしたことがなかったので、その場で頭を回転させて自己分析をしたら、結果的にコンサルに向いているのかなと思いました。選考過程で思考や経験が整理され、非常に良い経験でした。

-通常の面接(非ケース面接)でのポイントはありますか。

楽しく会話をして且つ面接官から言葉を引き出すというのが大事ですね。ケースと違い、通常の面接は評価基準がアバウトかもしれません。


言葉の節々から相手の意図を読み取って、質問に答えることが大事だと思います。面接官にも話をさせることが重要ですし、すぐに答えが浮かんでも、コンサルっぽく頭を使っている風に振る舞うため、一瞬考えるように見せかけることも、テクニック的な話ではありますが、重要だと思いました。

-具体的にどういうテクニックがありましたか。

考えを求められたときに、1つ自分の結論を述べますが、この結論はあくまでこの方面からの結論であり、別の側面ではこういう考え方があるよねという、別の角度からの考えもしっかりと持っているアピールをすることが大事かなと思います。


また、コンサルタントは仕事をする上で、頭良く見られることがプラスになる職業なので、選考過程でもある程度そういった話術のようなところも含め見られているのかなと思います。言っていることが的確でも、変に緊張しておどおどしたりしている人は受かりにくいように思います。

コンサル希望者に向けて

-コンサル志望者へメッセージを教えてください

就職活動をしていくにあたり、最初は仲間を見つけてほしいですね。頭が良く情報感度も高い仲間と就職活動を一緒にやったほうが負担も少なくて済みますし、生の選考情報も期待出来ますので。また無料でやっている就活支援団体が、選抜コミュニティといったものを作っているので、早期から活用すると良いと思います。

 

また、これはコンサル志望者に限りませんが、面接のための自己分析はあまり必要ないと個人的には思いますが、将来自分がなりたい姿を考えておくための、自分のためにする自己分析は必要だと思います。

 

例えば年収を例に話すと、よく年収が良い会社に行きたい、稼ぎたいという話を耳にしますが、なぜ年収が必要なのかを深掘りして考えるべきだと思います。具体的にどういう生活水準だと満足するのかといったイメージができると良いと思います。六本木のタワマンに住み、外車を持ち、週末は派手に遊ぶといった生活をしたい方が平均年収800万円の会社に行っても厳しいと思いますので。

 

現実と理想のギャップをしっかりと埋めることで、より企業を絞りやすくなると思います。英語とかは職種にもよりますが、あまり関係ないので、とりあえず外資という先入観でびびらずに選考を受けたほうが後々の自分のためだと思います。

 

就職活動は慣れないスーツを着て、精神的、肉体的にも疲労することが多々ありますが、なるべく辞めずにずっと動き続けたほうがいいと思います。途中休憩して何もしない人も多くいますが、うまく自分をマネジメントすることは難しいので、動き続けたほうが結果的に良いのではないかと自分は考えています。

 

あとは、色々調べてから行動する方が得るものが大きいと思います。今はネットにある程度の情報が出揃っているので、とりあえず聞くのではなく、とりあえず調べて自分なりの仮説を常に持つことを意識するのがいいと思います。そうすることで次の動きが明確化され、余計な行動が減るので効率的だと思います。

-ありがとうございました。

編集後記:

アクセンチュアストラテジーに内定を決めた方に取材を行った。選考のフローから、選考の内容までよくわかったのではないかと思う。

ぜひ新卒でアクセンチュアを検討している方は、ビズリーチ・キャンパスに登録して先輩社員を探すとよい。また、転職でアクセンチュアを検討している方はビズリーチを利用してほしい。今日は以上だ。