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金融業界出身の転職エージェントについて論じる

金融業界出身の転職エージェントは多数存在し、彼らは金融業界から足を洗った後に、金融業界専門の転職エージェントになることが比較的多い。金融業界出身者が転職エージェントになる理由および、彼らをどう使いこなせばいいかについて書かせていただく。

転職エージェントになる金融業界出身者の現状

転職エージェントになっている金融業界出身者についてどのような感情をもっているだろうか。金融業界といっても証券会社、特に外資系投資銀行(ほとんどフロント)と野村、大和、日興の大手日系証券会社に20年以上勤めた人が転職エージェントになっている。若手は転職エージェントというより事業会社やコンサルに転職している。

証券で勤め上げ、おじさんになったときに転職エージェントになり、これまでの付き合いを生かしクライアントをとってくる。そうして、後輩にあたる金融業界の若者に転職のアドバイスをしている。

金融業界、特に大手証券業界の求職者は高学歴かつインテリ層なので、いわゆる頭のよくない大手人材業の人を相手にしない。外国人のヘッドハンターか金融出身者しか会わないという求職者の存在が、独占的な市場をつくるのに証券出身の転職エージェントにとっては都合がよいのだ。

歴史からひも解く転職エージェント

歴史といっても大した話ではないが、外資系投資銀行が参入してきた1980年以降、ちらほら外資系投資銀行から足を洗った転職エージェントが誕生しはじめた。転換期となったのはリーマンショックだ。

 

リーマンショックでは大量の転職エージェントの失業を招くとともに新たな転職エージェントが誕生した。ご存知の通り、金融業界はリーマンショック後は求人がなくどこも雇ってくれなかった。特にシニア層は厳しい状況だった。

 

この状況では既存の転職エージェントは廃業することになったのだが、同時にほかに金融業界でやることがなくなった人が知人のつてを頼りに転職エージェントに転身するということも起きた。その時代から転職エージェントを7,8年やっているという人がちらほらいる。

 

当然、証券会社出身だとある程度貯蓄があるので景気の回復を予測して人材業界に飛び込んだ面もある。結果的にその判断は正しかった。

リーマンショックは金融業のみならず人材業にも大きな転換をもたらす事件であったのだ。

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意外と活躍場所がない証券出身者

さて、人材業に転じる理由として、人材業界特有の参入障壁の低さがあるのと、金融業界以外に通用するスキルがないことが挙げられる。事業会社の経営管理や、ベンチャーのCFOにおいて、投資銀行部門(IBD)のスキルは互換性が低いため転職しても活躍できない。若手ならキャッチアップできるので別だが30代になっていると人脈等の理由がないとわざわざ給料の高い人を雇わない。

 

一方、金融の仕事はもういいという金融業界の人は多くいるが、次に何がしたいというのがあるわけではない。リタイアするには少し早いので働くために人材業界に転じるのだ。

 

人材業界は金融業界の先陣たちが活躍しているので活躍の余地があるだろうと考えている。また人材業を経営している側も金融業界は年収が高く転職マーケットとしても大きいので、金融に詳しい人を欲しい気持ちがある。

金融も人材もサービス業という共通点があるのも良いかもしれない。

残るのは1割という厳しい世界

とある60代の金融業界出身の転職エージェントいわく、リーマンショック時に転職エージェントを始めた人でいまだに生き残っている人は1割程度ということだ。金融業界のスキルは全く活きず、知識を使って候補者と話すくらいなのでゼロから学ばないといけない。ゼロからキャッチアップすることができない、また最も重要な人間として信頼できるかの観点においてダメな金融業界出身の転職エージェントは多い。

 

金融業界で働いていると独特の雰囲気になり、その雰囲気で候補者と接すると候補者から嫌がられることがある。もちろんプロフェッショナルな雰囲気を出しつつ、相談にも乗ってあげるスタンスが大事だ。

優秀な金融業界の転職エージェント

優秀な金融業界の転職エージェントは、~ポジションに関して人が欲しいと企業側がいったら具体名をあげて「○○企業の××さんと~」といった形にならないといけない。例えば外資系投資銀行のECMの若手となると業界にも数えるほどになるので、こういった際に名前を挙げることができなければ厳しい。

 

M&A、ECM、DCM...といった要望を企業側がどんどん出してくるのでそれに名前を出して打ち返す、そしてその人たちとつながっていることが大事だ。

もちろん名指しは通常の業界でもあるが、かなりシニアになってこないと起きない。外資系投資銀行のような世界では若手から個人でチェックされていることを覚えておこう。

 

こうした要望に応え、ぴったりな人材とコンタクトのある人が優秀な金融業界の転職エージェントだ。

金融業界出身でない転職エージェントはなかなか難しい

金融業界は仕事が細分化され、コンサルのようにざっくりとした区分けでないので、業務を理解していない転職エージェントは難しい。たまに大手の転職エージェントで全く要領を得ない回答をして候補者をげんなりさせている人がいる。

 

当然業務を理解していないのでまともな説明を候補者に説明できない。ひどい場合だとデットとエクイティの区別すらついていない金融担当をうたっている人材エージェントがいるので心しておこう。

優秀な金融業界のエージェントに出会うには

金融業界出身の転職エージェントに出会うには俄然ビズリーチをすすめている。理由は、ビズリーチがもともと金融業界の人向けのためにできたサービスだからだ。外資系投資銀行をクビになった人が初期のビズリーチを利用していた関係で金融業界に強い人が多く、転職エージェントも優秀なエージェントが使っている。

 

金融業界の人はビズリーチを使い、金融業界の経歴がある転職エージェントと会ってほしい。非常に優秀な人がビズリーチを使っているので参考にするといい。一方で頭の回転もかなりよく、候補者が言いくるめられることもあるので比較するとよい。


金融業界からコンサルティング業界の転職を考えている場合はビズリーチと併用してアクシスコンサルティングも使ってほしい。