20代~30代のキャリアを考えるブログ

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ベンチャーに就職をして良かった人、悪かった人

 リーマンショック後から対外資系を意識したベンチャー企業の採用が盛んになってきた。東京大学や一橋大学、慶應大学の学生がベンチャー企業に就職していった。それでは彼らは就職して実際にどうだったのかと考えてみた。就職後3~7年程度たっている人について考察している。

ベンチャー企業に就職していった人たち

ベンチャー企業に就職していった偏差値が高い大学の学生が2010年代の卒業生には多数いる。

2000年代から外資系企業の採用が盛んになり外資系企業を受けている層に優秀な学生がいると気づいたベンチャー企業は外資系企業を相手に採用を競争しはじめ、実際に外資系企業の内定を辞退してベンチャー企業に入社する人も出てきた。

ベンチャー企業に就職し一定年数がたち実際のところはどうなっているのか考えてみた。

ベンチャー企業に良かった人、悪かった人を分類

偏差値の高い優秀と言われる大学を出て自らベンチャー企業に就職していった人について主に言及したい。就職先がなくてベンチャーっぽい中小企業に就職した人ではなく日系の大手企業にどこかしら受かる能力がありながらあえてベンチャー企業に就職していった人たちだ。 彼らは将来は起業をしたい、若いうちから裁量権を得たい、新規事業の経験をしていきたいという形を望み、20代の激務をまったくいとうことなく挑戦をしにいった。その就職時の意向に沿ったベンチャーライフが送れた方とそうでない方に分かれているので分類をしたい。

ベンチャー企業に就職して良かった人

ベンチャー企業に就職して良かった人というのは、当初の目的を達成した人だ。つまりベンチャー企業で経験を積んで企業をすることに成功した人、もしくは新規事業責任者となり新規事業を立ち上げ、多数の部下をもち年功序列に関係なく社内で活躍している人がでている。 早い人では20代で上場したベンチャー企業の事業部長、執行役員となって会社の顔となっている人もでてきた。新卒入社=>取締役となると数がかなり限られてくる。 かなりイレギュラーな事例だがリタリコの長谷川社長は1年数か月で代表取締役に就任している。(前社長が選挙出馬により打診がきたため)

ベンチャー企業に就職して悪かった人

さて、ベンチャー企業に就職して悪かった人について論じたい。あくまで第三者の意見なので本人の意向は全く無視して論じている。 当初の目的が起業するための修行だったにもかかわらず、入社したベンチャーで活躍できなかった、裁量が与えられなかったといったことが悪かった人だと思われがちだがそうではない。

ベンチャーで活躍できず結果がでなかったとしても挑戦し一生懸命やったのであれば人脈なり新規事業の作り方なり得るものは多数あったはずである。もちろん入社後会社の業績が傾くなどの不運はあるかもしれないがベンチャー企業ではそういった面白さもあるだろう。

私がここでベンチャー企業に就職して失敗ではないかと問いたいのは、ベンチャー企業が居心地がよすぎて会社でのんびりとサラリーマンライフを送るようになった人だ。

サラリーマンにはなりたくなりたくないとあれほど言っていた人が、19時に退社し、同僚と毎日飲みにいき、週末は会社のクラブ活動に精をだすようになっている人だ。 通常であればこのパターンは幸せではあるはずだが当初の目的は、がむしゃらに働き修業し人の2倍速で成長するはずが、楽しい人生を歩む人に変わってしまったことを残念に思っている。

もっと給料が欲しいと目先の給与アップに精を出しているのだが、最初から総合商社に入っておけば今頃2倍の給料はもらえただろと思ってしまう。(手取りだと2倍にはならないか。)

本人が幸せならよいというが、このように会社に飼われた状態になるといわゆる否定的な文脈で使われる大企業の人と同様に会社に依存した生き方になってしまっていることを危惧している。

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良かった人は必ずしも今楽しんでいるわけではない

ベンチャーに就職して良かったという人を見る。この手の人たちは後悔したくないという思いもあっていっているのかもしれないが、一見楽しんでいるように見えない人が多い。

深夜まで働き、売上がなかなかでず自力でなんとか新規の販路を開拓しようとしている。 飲み会に行く時間もなく週末も会社に行き毎週のようにどこかに遊びに行っている様子はない。

それでもベンチャー就職が結果的に良かった人はがむしゃらに働きその分の糧を得ている。

一生懸命このようなベンチャーマインドを持ち続けていると就職したときの目的を達成するためにどうするかということを忘れないため自分の人生を積極的に構築していっている。

悪かった人は当初の志を忘れている

ベンチャーに就職して悪かったと思われる人は当初の志を忘れてしまい目の前の幸せに安住してしまっている。

みんながみんなずっと起業や成長と言い続けるわけではないのだが、少し待遇がいいベンチャーになってくると安住する人が増えていくのだ。 志を取り戻してほしいと思いつつも楽な方に一度流れると戻るのは難しい。

3年以内は大企業への転職も可能

当初の志を忘れてしまいベンチャーに行ってしまった人は生ぬるい環境に嫌気がさして"成長"ができると言われているコンサルティング業界に転職するか、ベンチャーよりももっと待遇がよく福利厚生がととのっている大企業に転職する。

どちらの場合もそこそこの学歴があり、職歴が短ければ簡単に転職はできる。早慶以上の学歴で地頭がある程度あれば外資系の大手コンサルには入ることはできる。

3年はいたほうがいいという人もいるがそんなことは決してそんなことはない。キャリアチェンジとなり職種が変わってしまうと最初の職歴は短いほうが次の職歴でフィットできる。

リクルート

ベンチャー就職と大企業の間にあるのがリクルートという会社だ。リクルートは裁量権とチャレンジのできる環境であり待遇がととのっている。また起業家も輩出しており、ベンチャー企業に求めるものと大企業に求めるものがバランスよく配合されているので良い会社だ。

一方でリクルートは上場企業であり、バックオフィスのオペレーションが洗練されており泥臭い部分までゼロからやるという会社ではない。

ベンチャーのめちゃくちゃ感は決して味わうことができないのが難しい点ではあるがそれでもバランスの良い経験は積める。ベンチャーが怖いと思っているが挑戦してみたい気持ちがある人にはちょうどよいだろう。

単なる成長だけを求めるなら待遇がさらにいい、戦略コンサルや外資系投資銀行にいってみるとよいのだろうが。

リクルートはベンチャー就職をしたがあまり会社に肌に合わず第二新卒としてすすめられて転職する人が多い。ここで気を付けてほしいのは一社目がなぜ合わなかったかをきちんと把握してほしい。会社起因なのか個人起因なのかを特定したうえで二社目を探してほしい。

ついつい他責思考になり会社のせいにしたくなるのだが。

ベンチャー企業でモチベーションを保つことの難しさ

ベンチャー企業でモチベーションを保つことは難しい。ベンチャー企業は、業績の変化、メンバーの退職、さらには単純作業をやる人がいないため自分が人の何倍も働くことがあるがついつい気が抜けると自分は何をやっているのだろうとなるのかもしれない。

ソーシャルゲームを作っている人が何のために今の仕事をやっているのかと疑問に思おう人がいる。

ソーシャルゲーム自体はプラスの社会的インパクトはほぼないが、収益性の高いのでやる意味はある程度見出せるしといった葛藤にもさいなまれる。

こういったこともあってベンチャーでずっと志を忘れず働き続けることは難しいのだ。

ベンチャー企業は金銭では追い付けない

 ベンチャー企業は金銭面ではどうしても大企業には勝てない。大企業並みの待遇にしたらよいという話があるがまず無理だ。大企業はベンチャーでないからこそのよさがあるし悪い面もある。ベンチャーの悪い面こそ金銭面の待遇だ。

一瞬、年収が高いようにベンチャー企業でも、家賃補助といった福利厚生の面で劣るために結局のところ可処分所得で大企業に負ける場合が多い。

某社のIPOで執行役員未満の社員は株をもっていないとあったが在籍年数と他のIPOと比べても違和感がないのでベンチャーでストックオプション一発当てるというのも間違っている。

ちなみにGREEのように規模がかなり大きかった会社ではストックオプションで儲かった古参の平社員が多数いた。

ベンチャー企業へ行きたい人へおすすめしたベンチャー企業

ベンチャー企業に転職したいと考えている人には、ぜひ成長中のベンチャー企業にいってほしい。人数20人程度で売上を大きく伸ばし続けているベンチャーは今後も高い成長が見込める。

市場が伸びているベンチャーに行けというアドバイスがあるが伸びている市場には多数企業が参入してくるため負け組と勝ち組がはっきりするため素人で会社を判断するのは難しい。

投資家ですら投資した企業が全部あたるとは思っていないため自分が働く一社を投資家の感覚で応募するのは厳しい。

実際に伸びているというエビデンスを手に入れるようにしよう。現在は一桁のベンチャー企業ですら転職エージェントを活用しているので市場に求人がでてきている。

今のベンチャーから出たい人へ

ベンチャー企業に入社してしまったが転職をしたいと考えている人は自身の経験をリセットしたいのか経験の延長線上で新しい職場に行きたいかを考えておこう。

基本的には現在の仕事内容が気に入っている場合は同業界での転職をおすすめしたい。特にビズリーチ を使って転職をしてみるとよい。第一歩としておすすめしたい。

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