外資系コンサルティング会社は転職によって入社する人が多いイメージがあるが、どのような業界や会社からの転職が多いのだろうか。そこで今回は、外資系コンサルに転職するためのキャリアについて調べてみた。外資系コンサルに興味ある人はぜひご覧になってほしい。
調査対象企業
今回は日本における外資系コンサルの代表企業であるマッキンゼー、BCG、ベインの三社を対象として、各会社の公式HPをもとに調査を行った。なお、日本で勤めているパートナーのみを対象としている。
それぞれ以下の表にある人数を調べた。
社名 |
人数 |
マッキンゼー |
40 |
BCG |
79 |
ベイン |
19 |
出身大学
それぞれの会社において、対象者の出身大学を調べて下にまとめた。なお、大学院の出身であっても出身大学としてカウントしているが、出身大学と出身大学院が同じ場合は一つとしてカウントしている。
マッキンゼー
出身大学 |
人数 |
東京大学 |
13 |
ハーバード大学 |
6 |
慶応義塾大学 |
6 |
コロンビア大学 |
4 |
スタンフォード大学 |
3 |
大阪大学 |
3 |
オックスフォード大学 |
2 |
ソウル大学 |
2 |
ノースウエスタン大学 |
2 |
ミシガン大学 |
2 |
京都大学 |
2 |
HEC経営大学 |
1 |
IEビジネススクール |
1 |
INSEAD経営学大学 |
1 |
アイオワ大学 |
1 |
ウィーン大学 |
1 |
カーネギーメロン大学 |
1 |
カールスルーエ工科大学 |
1 |
カリフォルニア大学 |
1 |
シカゴ大学 |
1 |
ジョンズ・ホプキンス大学 |
1 |
ダルムシュタット工科大学 |
1 |
テキサス大学 |
1 |
デューク大学 |
1 |
ハーバード公衆衛生大学 |
1 |
パリ政治学院 |
1 |
ベイラー医科大学 |
1 |
ペンシルバニア大学 |
1 |
マサチューセッツ工科大学 |
1 |
ミラノ工科大学 |
1 |
ミラノ大学 |
1 |
ルーヴェン・カトリック大学 |
1 |
一橋大学 |
1 |
清華大学 |
1 |
東京工業大学 |
1 |
東北大学 |
1 |
BCG
出身大学 |
人数 |
東京大学 |
17 |
慶應義塾大学 |
8 |
ハーバード大学 |
5 |
京都大学 |
5 |
一橋大学 |
4 |
マサチューセッツ工科大学 |
3 |
東京工業大学 |
3 |
コーネル大学 |
2 |
スタンフォード大学 |
2 |
ペンシルバニア大学 |
2 |
ミシガン大学 |
2 |
欧州経営大学院 |
2 |
早稲田大学 |
2 |
HEC経営大学院 |
1 |
IMD |
1 |
エコール・サントラル・パリ |
1 |
カーネギーメロン大学 |
1 |
カリフォルニア大学 |
1 |
ケンブリッジ大学 |
1 |
シカゴ大学 |
1 |
ソウル大学 |
1 |
ニューヨーク大学 |
1 |
ノースウェスタン大学 |
1 |
ロチェスター大学 |
1 |
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス |
1 |
ロンドン大学 |
1 |
南カリフォルニア大学 |
1 |
台湾師範大学 |
1 |
大阪大学 |
1 |
明治大学 |
1 |
ベイン
出身大学 |
人数 |
東京大学 |
5 |
ハーバード大学 |
3 |
マサチューセッツ工科大学 |
3 |
慶應義塾大学 |
3 |
早稲田大学 |
2 |
Brigham Young大学 |
1 |
ESCP |
1 |
イェール大学 |
1 |
カリフォルニア大学 |
1 |
サセックス大学 |
1 |
トゥエンテ大学 |
1 |
パリ中央学校 |
1 |
ペンシルバニア大学 |
1 |
一橋大学 |
1 |
国際基督教大学 |
1 |
どのコンサル会社においても、東京大学の出身が一番多い。それに続く形で、慶應義塾大学やハーバード大学の出身の人も多い。また、マサチューセッツ工科大学や東京工業大学なども比較的上位にランクインしていて、理系出身のパートナーも求められていることがわかる。
MBA取得率
それぞれの会社におけるパートナーのMBA取得状況は以下の通りである。
社名 |
MBA取得者数 |
MBA取得比率 |
マッキンゼー |
21 |
52.5% |
BCG |
47 |
59.5% |
ベイン |
13 |
68.4% |
どの会社も半分以上のパートナーがMBAを取得しているが、会社によって取得率にばらつきがあることがわかる。ベインではMBAが比較的重視されていると考えても良いだろう。
女性比率
各コンサル会社の女性比率は以下の通りであった。
社名 |
男性 |
女性 |
女性比率 |
マッキンゼー |
39 |
1 |
2.5% |
BCG |
69 |
10 |
12.7% |
ベイン |
17 |
2 |
10.5% |
どの会社においても女性パートナーはかなり少ない。特にマッキンゼーでは40人中1人しか女性がいないというところが注目すべき点だろう。
日本人比率
日本人の比率を調べた。ただし国籍は記載されていなかったので、日本名の方を日本人としてカウントした。
社名 |
日本人 |
外国人 |
日本人比率 |
マッキンゼー |
25 |
15 |
62.5% |
BCG |
43 |
36 |
54.4% |
ベイン |
16 |
3 |
84.2% |
ベインで特に日本人が多く、国内のことはその国出身の人が関わっていくという方針が見て取れる。
出身企業
以下に各コンサル会社のパートナーの出身企業をまとめた。
マッキンゼー
出身企業 |
人数 |
IBM Corporation |
1 |
IT系ベンチャー企業 |
1 |
HDE |
1 |
Izsak Grapin & Associes |
1 |
アクセンチュア |
1 |
米系戦略コンサルティングファーム |
1 |
TESCO Asia |
1 |
テスコジャパン |
1 |
Masco Corporation |
1 |
コクヨ |
1 |
ユニリーバ |
1 |
アルペン |
1 |
日本マクドナルド |
1 |
ソウル大学病院 |
1 |
バイオジェン |
1 |
海外経済協力基金 |
1 |
国際協力銀行 |
1 |
三和銀行(現三菱東京UFJ銀行) |
1 |
日本政策投資銀行 |
1 |
WPPグループ |
1 |
三菱商事 |
1 |
外務省 |
1 |
東京大学 |
1 |
NTT America Inc. |
1 |
NTT R&D |
1 |
Polemarque |
1 |
BCG
企業名 |
人数 |
日本興業銀行 (現みずほフィナンシャルグループ) |
4 |
デードベーリング |
2 |
ローヌ・プーラン ジャパン |
2 |
三和銀行(現 三菱UFJフィナンシャル・グループ) |
2 |
国際協力銀行 |
2 |
伊藤忠商事 |
2 |
NTTコミュニケーションズ |
2 |
IBM |
1 |
アラビア石油 |
1 |
A.T.カーニー |
1 |
アーンスト・アンド・ヤング |
1 |
ボストン・コンサルティング・グループ |
1 |
マース・アンド・コー |
1 |
外資系コンサルティングファーム |
1 |
Apple Japan |
1 |
サノフィ |
1 |
BNPキャピタルマーケット |
1 |
スタンダードチャータード銀行 |
1 |
ベインキャピタル |
1 |
第一勧業銀行 |
1 |
日本興業銀行 |
1 |
JR東海 |
1 |
国連児童基金 |
1 |
化学分野の専門誌 |
1 |
三菱商事 |
1 |
新日本製鐵 |
1 |
台湾松下電器 |
1 |
日産自動車 |
1 |
日本アイ・ビー・エム |
1 |
三菱電機 |
1 |
PEファンド |
1 |
アドバンテッジパートナーズ |
1 |
ドイツ銀行 |
1 |
産業再生機構 |
1 |
日本銀行 |
1 |
日本交通公社(JTB) |
1 |
日本航空 |
1 |
電通 |
1 |
三井物産 |
1 |
三菱商事 |
1 |
住友商事 |
1 |
厚生労働省 |
1 |
大蔵省(現 財務省) |
1 |
NTT |
1 |
三井不動産 |
1 |
AIG |
1 |
ING生命保険 |
1 |
東京海上火災保険 |
1 |
西村あさひ法律事務所 |
1 |
ベイン
企業名 |
人数 |
外資系コンサルティングファーム |
3 |
IBM |
1 |
アラビア石油 |
1 |
A.T.カーニー |
1 |
アーンスト・アンド・ヤング |
1 |
ボストン・コンサルティング・グループ |
1 |
マース・アンド・コー |
1 |
Apple Japan |
1 |
サノフィ |
1 |
デードベーリング |
1 |
ローヌ・プーラン ジャパン |
1 |
BNPキャピタルマーケット |
1 |
スタンダードチャータード銀行 |
1 |
ベインキャピタル |
1 |
第一勧業銀行 |
1 |
日本興業銀行 |
1 |
JR東海 |
1 |
国連児童基金 |
1 |
化学分野の専門誌 |
1 |
三菱商事 |
1 |
この表を見渡してみれば分かるように、特定の会社からの転職が多いというようなことはない。
出身業界
企業からの転職は偏っていないが、その業界に偏りはあるのだろうか。どのような業界からコンサルに転職する人が多いのかを調べてみた。
マッキンゼー
業界 |
人数 |
メーカー |
5 |
金融 |
4 |
IT |
3 |
コンサル |
3 |
サービス |
2 |
医療 |
2 |
通信 |
2 |
広告代理店 |
1 |
商社 |
1 |
政府 |
1 |
大学 |
1 |
不明 |
1 |
BCG
業界 |
人数 |
金融 |
13 |
コンサル |
11 |
メーカー |
8 |
商社 |
6 |
通信 |
3 |
保険 |
3 |
IT |
2 |
エネルギー |
2 |
エンターテイメント |
2 |
交通 |
2 |
政府 |
2 |
ヘルスケア |
1 |
広告 |
1 |
不動産 |
1 |
法律事務所 |
1 |
ベイン
業界 |
人数 |
コンサル |
7 |
金融 |
5 |
医療 |
3 |
IT |
1 |
エネルギー |
1 |
メーカー |
1 |
交通 |
1 |
社会 |
1 |
出版 |
1 |
商社 |
1 |
それぞれの会社で転職元の業界はかなり偏りがある。
マッキンゼーではメーカーからの転職が多く、その分野の専門家としての働きを求められているのだろう。
BCGでは金融業界からの転職が多いが、これは金融業界からの転職自体が多いからであろうか。それを除けば、BCG、ベインとともに他コンサルからの転職が多いことがわかる。
専門分野
それぞれの会社のパートナーはどのような分野を専門として活動しているのだろうか。以下でそれをまとめている。
マッキンゼー
専門分野 |
人数 |
オペレーション |
11 |
金融サービス |
11 |
戦略 |
11 |
マーケティング・アンド・セールス |
10 |
組織 |
10 |
自動車・組立産業 |
9 |
消費財 |
9 |
ヘルスケア |
8 |
小売り |
7 |
コーポレートファイナンス |
6 |
RTS |
5 |
デジタル・マッキンゼー |
5 |
化学 |
5 |
キャピタルプロジェクト・インフラストラクチャー |
4 |
プライベートエクイティ・プリンシパルインベストメント |
4 |
先端エレクトロニクス |
4 |
通信 |
4 |
ハイテク |
3 |
ヘルスケアシステム・サービス |
3 |
航空宇宙・防衛 |
3 |
石油・ガス |
3 |
電力・天然ガス |
3 |
マッキンゼー・アナリティクス |
2 |
金属・鉱業 |
2 |
交通・運輸・物流 |
2 |
公共部門 |
2 |
商品開発 |
2 |
成長とイノベーション |
2 |
製紙 |
2 |
Agriculture |
1 |
IoT |
1 |
M&A |
1 |
カスタマー・ライフサイクル・マネジメント |
1 |
サービスオペレーション |
1 |
データとアナリティクス |
1 |
デジタル戦略 |
1 |
マージャーマネジメント |
1 |
メディア・エンターテインメント |
1 |
リスク |
1 |
リテールバンキング |
1 |
企業変革 |
1 |
研究開発 |
1 |
先端イノベーション |
1 |
先端産業 |
1 |
電子部品・機器の設計と組立 |
1 |
半導体 |
1 |
保険 |
1 |
BCG
専門分野 |
人数 |
組織 |
14 |
トランスフォーメーション |
13 |
新規事業 |
12 |
M&A |
11 |
PMI |
11 |
営業 |
9 |
成長戦略 |
9 |
オペレーション改革 |
8 |
ターンアラウンド |
7 |
アライアンス |
6 |
コスト削減 |
6 |
デジタル・トランスフォーメーション |
6 |
マーケティング |
6 |
医療 |
6 |
経営人材育成 |
6 |
自動車 |
6 |
IT |
5 |
エネルギー |
5 |
ポートフォリオマネジメント |
5 |
メディア |
5 |
消費財 |
5 |
中長期戦略 |
5 |
通信 |
5 |
グループマネジメント |
4 |
グローバル戦略 |
4 |
デジタル |
4 |
デジタル・マーケティング |
4 |
プライシング |
4 |
銀行 |
4 |
交通 |
4 |
保険 |
4 |
PMO |
3 |
イノベーション |
3 |
オペレーション |
3 |
ガバナンス |
3 |
デジタルトランスフォーメーション |
3 |
デジタル化 |
3 |
デジタル新規事業 |
3 |
デジタル戦略 |
3 |
ハイテク |
3 |
ヘルスケア |
3 |
事業戦略 |
3 |
証券 |
3 |
人材マネジメント |
3 |
調達 |
3 |
AI |
2 |
IoT |
2 |
グローバル・ガバナンス |
2 |
グローバル化戦略 |
2 |
コーポレート・ガバナンス |
2 |
サプライ・チェーン・マネジメント |
2 |
デジタルサービス |
2 |
デューディリジェンス |
2 |
パブリック・セクター(行政機関) |
2 |
ビジネスモデル・トランスフォーメーション |
2 |
ビッグ・データ、アドバンスト・アナリティクス |
2 |
ブランディング |
2 |
リスク・マネジメント |
2 |
化学 |
2 |
企業戦略 |
2 |
金融 |
2 |
研究開発 |
2 |
公益 |
2 |
産業財 |
2 |
事業再生 |
2 |
製薬 |
2 |
eコマース |
1 |
R&D戦略 |
1 |
アクティビスト・プログラム・マネジメント |
1 |
アセットバックドトレーディング |
1 |
インフラ |
1 |
オンライン・メディア |
1 |
カスタマージャーニー |
1 |
グローバリゼーション |
1 |
グローバルM&A |
1 |
グローバル事業戦略 |
1 |
グローバル組織 |
1 |
コーポレート・ファイナンス |
1 |
コマーシャル・エクセレンス |
1 |
システム |
1 |
シナリオプランニング |
1 |
ソーシング戦略 |
1 |
チェンジマネジメント |
1 |
ディジーズマネジメント |
1 |
デジタライゼーション |
1 |
デジタル・イノベーション |
1 |
デジタル改革推進 |
1 |
デジタル活用 |
1 |
ニューモビリティ関連ビジネス |
1 |
マルチチャネル戦略 |
1 |
メガトレンド |
1 |
モバイル・テクノロジー |
1 |
モバイル・ペイメント |
1 |
モビリティ関連新ビジネス |
1 |
リテールマーケティング/中小企業 |
1 |
ワイヤレス・インターネット |
1 |
開発改革 |
1 |
業務改革 |
1 |
業務効率化 |
1 |
航空 |
1 |
資産運用 |
1 |
事業開発 |
1 |
事業撤退・売却 |
1 |
社会貢献、NPO |
1 |
収益性向上 |
1 |
新ビジネスモデル構築 |
1 |
新規サービスチャネルプロジェクト |
1 |
新規市場参入 |
1 |
新興国戦略 |
1 |
新商品開発 |
1 |
新製品上市戦略 |
1 |
生産ネットワーク |
1 |
製造業 |
1 |
石油・ガス |
1 |
戦略 |
1 |
全社的構造改革 |
1 |
多国籍企業 |
1 |
地方銀行 |
1 |
長期ビジョン |
1 |
半導体 |
1 |
物流 |
1 |
流通 |
1 |
ベイン
専門分野 |
人数 |
消費財・小売 |
9 |
テクノロジー&テレコム |
8 |
M&A |
6 |
戦略 |
5 |
組織 |
4 |
コーポレート・ファイナンス |
3 |
プライベート・エクイティ |
3 |
マーケティング |
3 |
顧客戦略 |
3 |
産業財 |
3 |
デジタル |
2 |
金融 |
2 |
ヘルスケア |
1 |
業績改善 |
1 |
各会社での専門分野は以上の通りである。分野は多岐にわたっていることが見て取れる。
まとめ
今回、大手外資系コンサルティング会社の三社について調べて見たが、いかがだっただろうか。コンサル間での転職ばかりではなく、様々な企業からの転職があり、それぞれの分野でのエキスパートが求められていることがわかる。
また、MBAが必要だとか、特定の大学出身のパートナーばかりだというようなこともない。多くの人にとって転職しパートナーになるチャンスがある業界だ。外資系コンサルはこの記事であげた三社だけでなく、もっと様々な会社があるのでそれ以外に関してはどうなのかも調べて見てほしい。
転職を考えるなら、ビズリーチの利用を勧める。ビズリーチには外資系コンサルに強いエージェントが在籍しているし、今回の3社を取り扱っている転職エージェントもビズリーチを利用している。社名つきでスカウトがくるのでPEを少しでも考えている人は受けてほしい。
コンサルティング業界の転職に強いアクシスコンサルティングもおすすめしている。ビズリーチと併用しよう。
転職できるかどうかは実力次第ということである。今日は以上だ。