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20代で実績がなくても転職を成功させる方法 〜 銀行からの第二新卒転職者インタビュー 〜

当ブログの読者の方から、「新卒で銀行に入行したが、転職を検討している」という意見をいただくことが多い。

特に最近多いのが、事業会社への転職希望だ。しかし、まったくの異業界への転職へのアクションをどう踏み出したらいいのか、途方に暮れている方も多いと思う。

そこで今回は、東大から大手銀行に入行し、第二新卒として事業会社へ転職した女性に、転職するまでに悩んだポイントや、転職に成功した秘訣について伺った。年収100万円アップに成功した体験談は、一見の価値ありだ。

ブログでは、これまでたびたび「銀行員として、長年キャリアを過ごしすぎる危険性」について警鐘を鳴らしてきた。特に銀行に在籍する、若手の方にはぜひ一読いただきたい。

なお、銀行員から、他のハイクラス企業に転職を考えている方は、ビズリーチに登録すると良い。ハイキャリアな方なら多くのスカウトメッセージが届くことだろう。また、転職エージェントでは、JACリクルートメントを活用しよう。ハイキャリア向けの案件に特化しており、おすすめだ。この2つのサービスは必ず登録してほしい。

 

外資金融、戦略コンサル志望から一転した新卒時の就活

-自己紹介をお願いします。
東京大学を卒業し、新卒で日系の大手銀行に入行しました。2年半在籍し、事業会社に転職しました。

-新卒の就活はどのようでしたか?
最初は、とても意識の高い就活生でした。まず、3年生の夏に、人気企業のインターンの選考はひととおり受けました。

外資系の戦略コンサルファームと外資系メーカーは、選考で全滅してしまったんです。
幸い、日系の戦略・事業コンサルと、外資金融、日系金融は数社ずつ選考通過したので、受かったインターンにはすべて参加しました。

しかし、本選考では金融業界しか受けませんでした。

-なぜ、金融業界しか受けなかったのですか?
インターンでの経験から、自分は、外資系企業などでハイキャリアを目指すのは無理だろう、と思いました。そもそも、超難関企業の選考にことごとく落ち、能力不足を痛感していました。

また、インターンには、意識が高く地頭がよく、コミュニケーション能力もある方がたくさんいました。彼らと切磋琢磨しながらUP or OUTの企業で生き残るのは、自分にはハードルが高すぎると思いました。

年収、安定性、ワークライフバランスを求め、消去法でメガバンク志望へ

そこで、本選考時は大きく方針を転換しました。

  • 年収(30歳で年収700万円はほしい。年収1,000万円は諦める)
  • 安定性(留学や転職を踏まえたキャリア形成を考えたくない)
  • ワークライフバランス(コンサルや外銀ほど忙しい職場は避けたい)

という譲れないポイントを3つ挙げて、いろいろな業界や企業に○×△をつけて採点しました。

結果、金融業界、特に銀行とバイサイド(運用会社)に的を絞りました。今思うと、バランスを求めて、やりたいことを二の次にする、本末転倒なチョイスでしたね。だから3年以内に転職することになったのかもしれません。

-最終的に銀行に決めたのはなぜですか?
最初に内定が出たからです。
インターンの時、選考に次々落ちた経験を、もう味わいたくなかったんです。

もっと幅広い業界の社会人に会ったり、選考を受けてみたりと、視野を広げなかったのは本当にもったいなかったです。傷つきたくないという無駄な自尊心で損しましたね。

-銀行に入行してからはいかがでしたか?
入行したては、業務を覚えたり、新しい人間関係を構築したりするのに精一杯で、特に楽しいとも嫌だとも思いませんでした。そもそも、仕事ということについて、深く考えていなかったんだと思います。

「銀行を辞めたい」きっかけは異業種への憧れ

-転職を考え始めたのはなぜですか?
金融ではなく、事業に携わりたいという気持ちが生じたからです。 

入行して半年か一年ほど経った大学の同窓会で会ったベンチャー勤務の同期が、「社会をこう変えたい」「こういうサービスやプロダクトを作りたい」とやりたいことを生き生きと語っていました。私の職場の人たちと、仕事観やスタンスがまったく違い、大きな衝撃でした。

もちろん金融も、リアルビジネスを支える大事な産業だということは理解しています。しかし日々の内勤業務をしている中で、社会とのつながりを感じることはほぼありません。今後の自分のキャリアも、実社会への直接的な貢献、関与はなさそうです。

また、職場で先輩や上司の様子を見ていると、男性の先輩は、銀行内の出世や人間関係、ボーナスや資産運用の話ばかり。女性の先輩は、女子トイレで集まって「今日も1日長いね」「なにか楽しいことないかなあ」と言い合っています。

同僚や先輩のことは好きでしたが、自分が10年後も毎日「仕事つまらないね」と言っているかもしれないと思うと、恐ろしい気持ちがしました。

本当に遅まきながら、「人生において仕事の時間は案外長い。一度しかない人生、どうせ働くなら、もっと情熱を持てる仕事をしたい」と、「仕事」について初めて真剣に考えるようになりました。

そして、安易かもしれませんが、「事業会社で、自社のサービスやプロダクトを通じて、世の中に価値を生み出すような仕事がしたい」と思いました。 

毎朝「会社に行きたくない」と思っても、転職に踏み切れなかった理由

-事業会社への志望が芽生え、すぐに転職活動を始めましたか?
いえ、半年以上、転職には踏み切れませんでした。

最大の理由は、職場の人と、銀行への愛着です。
仕事に対するモチベーションや熱意がない同僚・先輩ばかりですが(笑)、きつくない職場環境のせいもあってか、良い人、優しい人が多く、離れるのはさみしかったです。同期どうしの連帯感も強く、転職者も少ないので、いちはやく転職するのも気が引けました。

第二の理由は、待遇です。
初任給は月収20万円前後ながら、社食も寮費もほぼ無料。実質的な手取りは多かったのです。福利厚生も豊富です。私は実家から通勤しており、実家にお金を入れながらも、1年目に120万円貯金できました。
銀行の中で評価されていないように見える先輩も、30代半ばには年収1000万円をもらっています。年功序列で、成果と年収があまり比例しないことは入社前から知っていましたが、改めて「この職場は、超優秀ではない社会人にはめちゃめちゃ美味しいな…」と改めて思いました。

第三の理由は、身体的・心理的に楽なことです。
業務の難易度はそこまで高くないですし、プレッシャーもなく、人員リソースは十分足りています。なので、有給もある程度自由に取ることができ、過労とは無縁です。

「事業会社で働きたい」という希望はありましたが、以上の通り、銀行は恵まれた点も多いので、転職して後悔しないかとても心配でした。
自分が銀行の外で通用するのか?能力や体力は大丈夫だろうか?という不安が大きく、なかなか踏み切ることができませんでした。

毎朝、職場の最寄り駅の改札を出ると、贅沢な悩みと思いつつ「今日いきなり休んでも、代わりの人がいるから誰も困らないのに、出社する意味はあるのかなあ」と、鬱々としながら出社していました。

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転職決定打になった「セクハラ」

-ついに転職に踏み切った理由はなんですか?
転職を悩む最大の理由である、同僚、銀行への愛着がなくなったからです。

ひとつは、評価面談での、尊敬する上司のなにげない一言です。
私の仕事ぶりを高く評価していただき、感激している時にふと「あなたが男だったら、重要な取引先との会食の場などに連れて行って、自分のノウハウをいろいろ教えたいんだけどね。女性だから残念だ」と言われ、びっくりしました。

たしかに男性の同僚は、業務終了後に上司から誘われていることが多いとは思っていましたが、「まあ、男性同士でキャバクラでも行っているんだろう」と、気にしていませんでした(笑)。
実際どうだったのかわかりませんが、「男性に比べて、仕事や昇進のチャンスを逃しているのかも」と思いながら働くのは嫌だと思いました。

もうひとつは、くだらない話で恐縮ですが、セクハラです。
信頼していたとても親しい既婚者の同僚から、許容範囲を超えるセクハラ(他人なら逮捕レベル)を受け、ショックを受けました。
採用時にお世話になった人事部の女性に相談したら「同じ女性として忠告するが、他言や訴訟をすると、自分が今後損しますよ」。

セクハラをされたから転職した、というわけではありません。ただ、この先も不条理なことや曲がった常識に妥協しながら、狭い銀行の中で職業人としてのキャリアを終えると思うと嫌気がさして、ふっきれた気持ちになりました。

「知識ゼロ」からの転職先選び

-転職を決意して、まずどんなアクションを起こしましたか?
当時の私は恥ずかしながら、世の中にどんな業界や企業があって、どんな仕事をするのか、よくわかっていませんでした。ですが、当時は「転職なんて後ろめたい」「落ちると恥ずかしいから内定するまで誰にも言えない」と思い詰めて、社内外の誰にも相談できませんでした。

ネットで求人案件を見ていても、実際の社風や業績など具体的なイメージが持てず結論が出ません。そんな時に登録したのがビズリーチでした。たくさんの転職エージェントからメッセージがきてびっくりしましたが、「第二新卒の銀行員にも、ニーズはあるんだ」と救われた気がしました。

これをきっかけに一気に転職を成功させたい、と思い、転職エージェントさんに一気に5社ほど返信して、全ての会社と面談しました。やりたいことも具体化していない状況なので、言葉は悪いですが、壁打ち相手になっていただく気持ちで面談を重ねました。

第二新卒の情報収集を一気に進めるならビズリーチがおすすめ

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 そのうちに、やりたいことが具体化したので、「〇〇の仕事ができ、私の経歴で応募できる案件を教えてください」と、いろいろな転職エージェントさんに聞きに行きました。
すると、あるエージェントさんから紹介された事業会社が、聞いたことのない社名だったのですが、ある領域で急速に成長しており、会社のミッションや戦略にもとても共感できることがわかりました。

事業会社の選考と、年収交渉

-実際の選考活動はどうでしたか?

面談を受けにいくと、銀行にはまったくいないタイプの、超アグレッシブでロジカルな人たちが次々と出てきて、最初は、「圧」にびびってしまいました。

部長面談では、「本当に腰を据えて頑張れますか?」と詰められすぎて、ちょっと涙目になってしまったのですが、なぜか通過。

-年収は下がりましたか?

最終の社長面談で、最後に「年収はいくらがいいですか?」と言われ、「いくらでも構いません」と答えたら、当時の銀行の年収に100万円を加えた金額を書いた紙を渡され、内定が決定しました。

その時は「年収が下がっても仕方ないと思っていたのに、100万円も増えた!」と喜んだのですが、今考えると、年収交渉をすれば、もっともらえましたね(笑)。紹介してくれたエージェントさんには感謝していますが、もっとちゃんとビズリーチで年収交渉が得意な転職エージェントさんを吟味すればよかったです。

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銀行から異業種への転職に後悔はないか

-銀行に戻りたい、と後悔をしたことはありますか?
一瞬もありません!もちろん転職先に慣れるまでは大変なこともありました。

入社初日に「このデータをピボットで分析して」と上司に言われ、「Excelはほとんど使ったことがないのですが・・・」と言って、びっくりされたこともあります。
社外とメールをやり取りしたこともあまりなかったので、転職してからしばらくは、メールの送信ボタンを押す時はいちいちドキドキしていたのもいい思い出ですね。

しかし、必死で頑張る経験を通じて、「自分は意外と、ばりばり働くのが好きなんだな」と発見がありました。辛いことももちろんありますが、残業している日でも「仕事が楽しい」と心から思える日が来るとは夢にも思いませんでした。

セクハラがなければ、今でも「今日も出社したくないな」と思いながら通勤する日々の繰り返しだったと思うと、本当にぞっとしますね。

-銀行に今勤めていて、転職を検討して悩んでいる人に一言メッセージをお願いします。
ちょっとでも「転職しようかなあ」と思っているなら、絶対に転職エージェントさんに会ってみてほしいです。転職を検討すらしなかったことを、数年後に後悔しないために、転職検討だけでもしてみてください。

転職して後悔しないか不安になる気持ちはわかりますが、年収が変わらない転職先は、意外とあります。「仕事楽しいな」と感じているのは、自分ではなく、環境が要因な可能性があります。転職「検討」だけならノーリスク。一歩踏み出してほしいです!

編集後記

いかがだろうか。今回のインタビューは、不安を乗り越えて事業会社に飛び込んだ結果、年収アップとやりがいを手に入れた好例だろう。自分も後に続きたい、と考えた銀行勤務の方に、ファーストチョイスとして勧めたいのは間違いなくビズリーチだ。銀行員が多く使っており、また、銀行出身の転職エージェントからスカウトが多くくる。

コンサルに関しては、転職エージェントのアクシスコンサルティングを使ってほしい。

また、キャリアカーバーも高年収の案件が多い。英語が得意であればJACリクルートメントも使ってほしい。

いずれにせよビズリーチにまず登録してからさまざまなアクションを起こそう。明るい未来がくることを信じている。今日は以上だ。