ベンチャー企業に就職する理由は色々あるだろう。ベンチャー就職が人気だった時にインターン経由の採用、社風が自分に合っていた、ベンチャーしか受けなかった、大手に決まらずしょうがなく、などといったところだろうか。
また昨今では、起業を前提としないベンチャー就職も増えてきておりネクストキャリアに困っている人も増えているだろう。
そこで一つの選択肢として、ベンチャーから外資系企業への転職について書かせていただく。
- 優秀な若者のベンチャー企業への就職が増えている
- ベンチャー企業はなぜネクストキャリアを早く考えるべきか
- ベンチャー間の転職はおすすめしない
- ベンチャーでスキルは身につき、成長しているのか
- ベンチャーから大手は可能か?
- ベンチャーから外資系企業への転職をなぜ考えるべきか
- 外資系企業の種類について
- 外資系企業への転職で考えるべきこと
- 外資系企業転職の第一歩
優秀な若者のベンチャー企業への就職が増えている
近年の傾向として、ベンチャー企業に多くの優秀な若者が流れるようになった。
直近では、メルカリに代表される資金力、ブランド力のあるベンチャー企業が東大の学生をはじめ高学歴かつスキルのある学生を採用できている。
また、サイバーエージェントは長年にわたって、優秀層、特にエンジニアの採用の成功し続けている。
ベンチャー企業出身の若者は優秀な方が多いが、ベンチャー企業で鍛えられたという側面もある一方、ベンチャー企業自体に優秀層が入社している流れがあることを覚えておこう。
ベンチャー企業はなぜネクストキャリアを早く考えるべきか
ベンチャー企業は、60歳まで働くような環境ではないことをなんとなく想像がつくだろう。
楽天のようにベンチャー企業として20年以上生き残る企業もあり、生え抜きに近い50代社員を抱える企業も稀にあるが、ベンチャーでそこまで生き残り続けるのは珍しい。
ベンチャー企業に行く若者は、かつては起業の勉強の位置づけで入り、実際に起業する人も多かったが、現在では、必ずしも起業前提のベンチャー就職でないため、次のキャリアを考えておかなければいけない。
会社員として人生を全うしていくことをファーストチョイスとする場合、安定して給与が貰え、自身の能力を発揮できる場所の確保は重要だ。
現在は、若いからどこでも採用され、引く手あまたの状況が続いている。年齢が上がると、経験が十分に合っていても採用されないパターンが増える。
年齢が高い層の採用は、若い層に比べてジョブディスクリプションがかなり明確であるため、書類ではじかれるようになる。
ベンチャー企業に勤務している方は、今の仕事が楽しいのは良いが、次のステップアップの選択肢をもっておこう。
しかし、楽天やソフトバンクのような巨大企業になる可能性を秘めているベンチャー企業で働き続けるのももちろん悪くはない。
働いていたベンチャー企業が、野球球団を持つくらいに成長することが素晴らしいことは間違いない。
楽天、ソフトバンク、DeNAはいわゆるITベンチャーでありながら大手企業と並んで野球球団を保有するようになった。野球球団を保有しているのは、考え方にもよるが一種の企業としてのステータスになる。
ベンチャー間の転職はおすすめしない
他の記事でも言及しているが、ベンチャー企業間の転職はあまりおすすめしない。
ベンチャー企業で転職を繰り返している人は、キャリアアップしているように見えて、スキルが身につかず、今できることを各会社でやるだけで、年収もあまり伸びずに年齢だけ重ねているからだ。
ベンチャー企業はストックオプション等を考えると、長く在籍したほうが報われることが多いので、長期間同じベンチャー企業で活躍することに努めたほうがいいだろう。
どうしてもベンチャーに行きたい場合は、今働いている企業に早く見切りをつけて動く習慣をつけよう。ただ、ベンチャー企業は忙しいので外の機会を探るチャンスは少ないだろう。仕事の息抜きでも構わないのでwantedlyでも見て情報収集をしておこう。
ベンチャーでスキルは身につき、成長しているのか
ベンチャー企業で働いた最初の数年間でスキルが身についているかというと人それぞれだ。飛び込み営業ばかりさせられていると、キャリアアップに必要なスキルは身についていない。
ただ、若い間から管理職になれたり、新規事業の担当者になれたりしたら、ビジネス上のスキルは身についているに違いない。
周りがベンチャーの人ばかりの環境だと、成長できているか不安になる人が多いが、確実に成長していることが多いので安心するといいだろう。
ただし、転職の際に、経験よりも、在籍した企業のネームバリューで見られることが多いのはまだまだ残念ではあるが。
ベンチャーから大手は可能か?
ベンチャーから大手に転職できますかという質問をいまだに多く受ける。間違いなく可能である。
日系大手もベンチャー企業出身者を採用する時代が来た。しかし、実験的な意味もあるので、転職したい方は今のうちに日系大手へチャレンジすることをおススメする。
新卒で超高倍率な企業に、ベンチャーから簡単に転職できている事例は多数ある。また東大京大の学歴でなくても、MARCHや関関同立クラスの学歴からもベンチャー経由で大手への転職ができている実情がある。
大手は無理だろうと諦めず、転職を試みよう。
ベンチャーから外資系企業への転職をなぜ考えるべきか
さて、タイトルで書いた外資系企業への転職だが、まず、外資系はベンチャーとの相性がよいことに触れておきたい。
理由としては、実力主義、自分から動かないと評価されない仕組み、ハードワークを厭わない文化といった点がある。外資もベンチャーも仕事に集中し、人間関係による悩みが比較的少ないのが特徴だ。
ただし、外資系は、上司による評価が絶対のため、上司政治は必要である。
日系大手のように部署の人全員に気を使い、毎日飲み会に行かなければならないといった地獄のような会社はほとんどない。
日本企業も現在では飲み会をひたすら強要するところは減っているが、重厚長大系の企業ではまだ存在する。
外資系企業の種類について
さて、転職可能な外資系企業の種類について述べる。まず、外資系投資銀行のような金融系はベンチャーからはほぼ転職不可能なので外させていただく。(一部第二新卒では例外あり)
1.コンサルティングファーム
コンサルは、ベンチャー出身者を受け入れている。BCGからアクセンチュアまで幅広い企業がベンチャー出身者を受け入れている。
近年は、デジタルに力を入れているコンサルティングファームも増えてきているため、ベンチャー出身者と相性がよい。各会社のデジタル部門を狙うのが現実的だ。
そうでなくとも戦略系のファーム、IT系のファームとどこでも入り、通常のコンサルタントと同じ仕事をすることはできる。ベンチャー出身者が活躍していることもあり、それほどコンサル側も採用に抵抗がない。
ただし、地頭が優れているかは面接で見られるので、転職の際の準備は怠らないようにしよう。
2.外資系スタートアップ
外資系のスタートアップはねらい目だ。新規参入してくる、アメリカ、ヨーロッパ、中国の企業が日本の拠点を立ち上げる際に、ベンチャー出身者を採用するケースが多い。
完全なゼロからのスタートであるため、何もない状況から生み出した経験のあるベンチャー企業出身者がよい。米国でそれほど流行っていなくても進出してくる企業も多い。
また、中国系の企業も高額な年俸を支払い、優秀な人材に当たってくるのでチャンスと捉えてよいだろう。語学力が求められる。
3.外資系事業会社
GoogleやFacebookが該当する。日本で広告系のベンチャーにいたら、採用される確率がかなり上がる。サイバーエージェントといった企業とは相性がよい。
スタートアップに比べて、かなり成熟しているため、年収、福利厚生もしっかりしていて大企業に近いが、その一方で、自由さがあり、働くのが楽しい。
難点は、仕事が面白いかというと、個人的にはそうではないと思われる点である。オペレーション部隊になることが多く、ワークライフバランスを取りたい人にはよいが、スキルをどんどん磨きたい人には良い場所かは疑問である。
外資系企業への転職で考えるべきこと
外資系に行くためには、英語は必須である。ベンチャー出身者は英語の学習を怠っているため、英語力がネックとなって転職に失敗する人がいる。
本国とのやりとりがどうしても必要になり、最低でも報告できるだけの読み書き、話すスキルは必要になってくる。簡単なものでよいがコミュニケーションをとっても、当たり負けしない強さは必要だ。
インド系の人がマネジメントにいることも少なくないので、当たり負けない強さと英語力を持とう。
外資系企業転職の第一歩
さて、外資系企業に転職するには、ビズリーチを使うとよい。ビズリーチは外資系企業の求人が豊富にあり、ベンチャー出身者もビズリーチを通して転職に成功している。
外資の転職事情を詳しく知りたければ、ロバート・ウォルターズを使おう。外資系の転職事情を教えてくれるので一度会ってほしい。
コンサル転職なら、ビズリーチ登録後に、アクシスコンサルティングを利用しよう。未経験転職も支援している。
また、英語に自信がない方は、スタディサプリ ENGLISHを使おう。TOEICを短期間で上げるのに役立つ。TOEICは仕事に直接役立たないが、スコアを持っていることで足切りになりにくくなる。気軽に使えるのでたいへん便利なツールである。
今日は以上だ。